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2023.11.29 プローブの手元走査について オンラインセミナーアンケートフィードバック記事



オンラインセミナー 表紙

みなさんこんにちは。

だいぶ遅くなってしまいましたが、2023.11.29のオンラインセミナーのアンケートフィードバックや内容についての記事です。


〇オンラインセミナー内容について

実は今回は、私が今まで行ってきたオンラインセミナーでは初の試みを行いました。

以前から多数あったお声の「プローブの手元走査」がみたい!

というものにお答えするために各臓器の描出時における手元を動画撮影し、みなさんにみてもらいました。

12月のセミナーアンケートにもやはり「手元走査がみたい」とコメントがありましたので学びたての方々にとって大事な情報なのだと再認識しております。

このセミナーではしっかりと手元走査を話すことができましたが、12月に開催したような「症例検討会」では今後も提示する予定はありませんのでそこはご了承ください。

手元走査をみせるためには必然的にプローブをあてられている側の身体が映り込みます。また「病院に来て必要だから検査を受けた」人に検査外のことをするわけにはいきません。あくまで検査に必要な画像や動画を残し、それをみなさんが学ぶのに役立てることに同意いただいているだけであり、検査中にプローブの撮像となると話が異なります。

このセミナーでは検査のためではなく、教育コンテンツを作るために病院職員の方が協力してくれたためプローブの走査をお見せすることができました。


〇手元走査に関する私見

超音波検査を学ぶにあたってあまりここを詳しく語ったものはなかったように思います。私自身もあまり人の手元をみた記憶はなく、自身で考えながら現在の方法に至っております。

大事なのは「試行錯誤」だと思います。実はプローブの持ち方に「絶対のルール」はありません。最終的に目的の臓器に目的の検査ができれば良いのです。

普段の持ち方やアプローチではこの患者さんの肝臓がみえない……描出不良!poor study!ではあまり良い検査とは言えません。

いつもはこうアプローチしている、この描出不良はどうやら超音波が肝臓にいたるまでの間に横行結腸が映り込んでしまっているようだ。では左側臥位で肝臓と横行結腸の位置関係を変えよう。左側臥位にするといつものプローブの持ち方では手掌が邪魔でしっかりと見上げるような走査ができず、肝臓の表面側にアプローチができていない、では、手掌が邪魔しない握り方にしてみよう。

こういった工夫を考えることこそが超音波検査を臨床検査技師や放射線技師が専門的に行う価値となるのではないかと考えます。


上記のように、症例ごとに考えながら走査をしていますので、必ずベテランの持ち方を真似すれば同じような画像がでるとは限りません。また、今まであまりプローブ走査の動画がなかったのは、ベテランは手をこうしてこうしてこう!それで出る!という考えで良好な画像となるような調整をしているのではなく、画像をみながら、あ、ここが見切れるなじゃあこっちに少し傾けて、圧迫を強めよう、手元をみて調整をしておらず画像をみながら画像ベースで調整しています。そうすると「画像が大事!画像をみてわかりなさい!」という考えになってしまいます。

また、手元が外からみて変化がわかるほどの動きをしているかと言われたら実はそうでもなく、少しコンベックスプローブの弧の部分の角度が変わった とか 少し小指に力が入った とかであったりします。


では手元をみる意味は乏しいのか?答えは否です。意味はあります。

11.29のセミナーでは特に「圧迫」と「接触」について強調しました。

良好な描出を得る手の形は様々なパターンがそれぞれの症例ごとにありますが、そのどれについても大きな効果を発揮できるのが圧迫と接触だと私は考えます。

どのようにして圧力を十分に変化させることができるプローブの持ち方をするかが大事で、そのときに手の広範囲、手がだめなら腕が患者さんの身体と接触し「筆を持つような走査(毛筆型)」ではなく「ペンを持つような走査(硬筆型)」が良いという話をしました。


症例ごとに持ち方や手元を変化させるパターンを増やすために私のセミナーを活用してもらえたらと思っています。

また、どう動かせば良好に描出できるのか、臓器毎に覚えるというよりもプローブの動きとその動きで画像が画面にどう変化して映るかというしくみを理解した方がどんなパターンでも対応できるようになると思います。

今後のセミナーなどで解説できればと思います。




アンケートフィードバック!!

・初心者向けのセミナーがもっとほしい

実は今回のプローブ編でおおよその範囲を一巡したので、12月は症例検討会を復活しました。とはいえ、くまのこ検査技師塾での私のセミナーに出会ったタイミングで過去のものがみられなかったり、これから初心者向けがなかったりすると一緒に学ぶ機会を得にくくなってしまいますよね。

過去のセミナーなどに関してはくまのこ検査技師塾 塾長の熊木さんが色々と考えてくれています。

そして私は「ちょこっとセミナー」というものを熊木さんと共に考案しました。

90分の時間確保が難しい方や90分なくても頻回にあった方が良いという方もいらっしゃるということで、月前半にちょこっとセミナー(40分程度)で初学者向けの内容も対応しつつ、時間のかかる内容や症例検討会などを月後半に90分で行うサイクルにするともっとみなさんが一緒に学んでもらえるかなと考えています。

どうしても私自身が学会などに出席する月は月2の開催が難しいときもあるかもしれませんが、なるべく時間のある時に資料を作成しておこうと思っています。

実はみなさんがセミナー前後で答えてくださるアンケートをとても参考にさせてもらっています。

この記事もそうですが、なるべくアンケートで教えてくれたことにフィードバックしていこうと思っています。


・右腎描出時の固定が難しい

右腎はプローブをあてる位置的にかなり腕を縮こまらせることになるため、苦手な方も多いと思います。

肝臓の肋間走査もそうですね。

ブローブの持ち方としては下図のように私はしています。


オンラインセミナー スライド 右腎
職員がお腹をだしてくれています。

ポイントはプローブを手で包み込むように持っており手の動きとプローブが一体化することと、小指側で患者さんの身体に折りたたんでこの画像からはみえない親指がベッドにしっかりと接触していることです。

自身の腕を浮かせるような持ち方や当て方だと検査者の身体に負担が大きく、良好な画像を得られるほどの圧迫を加えられません。接触して腕の重さを接触している部分に逃がすことで負担軽減しつつその逃げた力を圧力に変換できます。

いかに患者さんとの自分の手掌や指を無理なく接触させて圧を加えられるかを考えてプローブを持つと良好な画像を得られると思います。

あとは腕の窮屈さにたいする対応です。


オンラインセミナー 図
適切な距離だと腕は無理なく曲がる

上図のように腕を自然に曲げられる患者さんと自分との位置取りが大事になります。


オンラインセミナー 図
窮屈だと検査困難 = 良い画像を得にくい

上図のように窮屈な距離感だと無理に腕を曲げることになり、圧迫もプローブ走査も難しくなります。

これには患者さんが横になるベッドの上下が可変式なものだったり、検査者が座る椅子にキャスターがついていて移動しやすかったりすると良いと思います。しかし、なかなかそれを用意してもらえない施設もありますよね。

日本超音波医学会の「超音波検査者が安全・快適で健康的に働くための提言」では検査室の環境整備について記されています。これは検査者のためだけでなく、環境を整えることでより精度の高い検査を行えるメリットがあると思います。

なんとなく検査者が我慢するべきだ!そこにお金を遣えない!他の職種だって我慢している!と、検査者の負担を軽視したり、なかったことにしたりしがちだと思いますが、検査者はロボット以上に精密で繊細な身体を駆使して働いています。ロボットもたとえば高温の環境下で稼働し続ければエラーをおこして動かなくなったり、掃除を怠ってほこりなどがたまれば動きが悪くなったりしますよね。後者は人間でいれば風邪を予防する、健康に気を付けるなどの自己管理の領域だと思いますが、前者の高温下はロボット自身では整えられない環境ですので対処が必要です。

人間もどこまでが自己管理の範疇でどこからが施設が管理するべき問題かを考えていく必要があるのではないかと思います。

少し余談が多くなりましたがこれを回答とさせていただきます。

・腎臓や脾臓の操作が見えにくかったので横からもう少し見えたら良かったです。

という意見もいただいているので、また腎臓に関してのプローブ走査の動画を用意しようと思います。

たしかに、色々な角度から走査を観察できた方が参考になりますよね!


・胆嚢、胆管系の動画も欲しかった

用意するにあたってうまく手元の撮像ができておらず今回は省いた領域です。

たしかにみたいですよね。

こちらもまた職員の方に協力を得られるタイミングで撮像してセミナーに反映しようと思います。


・臓器ごとの、とり方や気をつける点、よく見られる症例などがまとまったセミナーが欲しい

実はこちらも一巡したところでした。観察法と症例解説とを過去に行っています。

こちらもくまのこ検査技師塾塾長熊木さんと過去のセミナーについて色々と相談しておりますのでお待ちください!



オンラインセミナーを共に行っているくまのこ検査技師塾
https://kumanokoboy.com/

アンケートでは嬉しいお言葉もいただいており、励みになっております。

これからも超音波検査を学びたい方がひとりで悩むことないように、一緒に学んでいけるように頑張りたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。



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