野口さんとコラボした症例検討会のアンケートのフィードバックです。
その前に少し感想を。
野口さんの提示された画像や症例、とても勉強になりました。
婦人科系の体外式超音波検査はなかなか文献や参考書にエコー画像や解説が載っている者が少なく、ほとんどは経腟のものです。また、あったとしても胎児のエコーが多く、子宮の腫瘤や卵巣の腫瘤に関する勉強がしにくいと私も感じていました。
野口さんの解説がとてもわかりやすく、今後の検査につながると感じた方も多いかと思います。
印象的だったのは「エコーでわからないなら他の検査に促す重要性」でした。
どうしても私たちのように超音波検査を頑張る人はそれで解決できないかと足掻いてしまう傾向があるように思います。しかし、最も患者さんのためになるのはわかったような気になることより、わからないラインを見極めて、これ以上の情報は他のモダリティ(造影CTやMRI)などにゆだねること、それを医師に促すことが大事なのだと改めて感じました。
ここからアンケートフィードバック(共通・服部宛)です。
【消化管と婦人科をわけて講演してほしかった。特に婦人科は正常周期から異常所見の解説が欲しかった。】
たしかにコラボということでそれぞれの領域の下腹部疾患の症例検討会でしたので駆け足感もあり、じっくりそれぞれを聞きたかった方もいらっしゃるかと思います。
今回は解説というより色々な症例をみて考えてみるという会でしたので、正常像から知るにはご希望するテーマとは違っていたかなと思います。
それぞれの開催は普段のセミナーでやっておりますので、ぜひそちらもチェックしていただけたら嬉しく思います。
【大腸にガスがなければ異常なのでしょうか?】
ガスがないことは異常を疑うきっかけになります。
しかし、大腸は部位によってガスの多さが異なります。上行結腸~横行結腸は多くのガス像で占められていますが、下行結腸~S状結腸、直腸は便が固形化しており、ガス像が少なくなるため壁が明瞭にみえる場合もあります。その場合は壁の厚さや層構造、血流の有無などを確認して異常所見を拾い上げていくことが大事です。
【もう少し症例をみたい】
今後も、同意を得られた症例について一緒に学ぶ会を行っていきたいと思います。
消化管に関してはくまのこ検査技師塾で妹尾先生が2023.06.03(土)からセミナーを企画されています。今回は上部消化管の走査がテーマのようですが、今後、下部や疾患の話もしてくださると期待しています。
ぜひこちらもチェックしてください!
【初めての参加でコメントするのはハードルが高いと思ったが、他の方々がコメントしていたので勇気がでた】
ありがとうございます。
私のセミナーではコメントしてもらうことをとても大事にしています。
わからないという意見も大事です。自分の意見を形にして、他の方のコメントをみて、私の意見も聞いて、というサイクルがより良い学びにつながるとおもいます。
頭で思い浮かべているだけだと、さっき自分はどう考えたのかということがあとから来た情報と混ざってしまい、なんとなくわかった気になってしまうので、コメントいただけたこと本当にありがたいです。
また、いつもみなさんが活発にコメントしてくださるからこそ私のセミナーが成り立っています。
わかりやすいと意見をくださって嬉しいですが、きっとみなさんのおかげでわかりやすいと思ってもらえる話し方ができているのだと思います。
他にもご感想をいただいており、励みになっております。
なかなか身近に相談できる相手がいない、勉強する機会がないという方もセミナーなどを利用して一緒に学んでいけたら嬉しく思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。
服部博明
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