4月22日(土)に和歌山県のホテルアバローム紀の国で開催された第36回日本腹部造影エコー・ドプラ診断研究会に参加してきました。
この会ははじめてでしたが、ソナゾイド造影のエコー像やエラストグラフィー、微小血流といった超音波の機能を用いた症例を学ぶことができました。
鳥取県西部ではあまりソナゾイド造影に臨床検査技師が関わっている事例がなく、私が以前総合病院に勤めていた時に少し体制を整えて、腎機能が悪く、造影CTが難しい方に行っていたくらいです。
対して微小血流はFujifilmならDFI(Detective Flow Imaging )、CanonならSMI(Superb Micro-vascular Imaging )として搭載されており、ボタン一つで使用できるので私も頻繁に使用しています。
様々な造影超音波における有用な所見を学ぶことができましたが、ソナゾイド造影の利点、微小血流の利点を整理してみると
・ソナゾイド造影は造影剤の流れの時間軸をみることができる。
肝臓ではクッパ―相で染まっていない部位が重要である。
(クッパ―相で染まらない=肝細胞でないものがそこにいる。)
・微小血流はその名の通り通常のカラードプラなどでは検出できない血流を補足できる。
だと考えられます。
つまり微小血流をみることのできる機能が登場したおかげで以前は造影しなければみえなかった小さな血管を今は造影なしでみることができるのです。
そう考えると血管構築や小さな血流の漏れなどは微小血流を補足できるDFIやSMIですませ、それ以上に時間軸や抜けといった造影でしかみられない情報を得る時にソナゾイド造影を活かすことが重要なのだと感じました。
ソナゾイドは卵の殻を使っているため卵アレルギーの方には使えませんが、腎への負担が少ないです。造影CTと比べると放射線被曝の影響もありません。
今後、必要な症例にソナゾイド造影超音波検査を行えるように鳥取県西部でも学ぶ機会を増やしていけたらと思っています。
ここからは旅のお話です。
和歌山県に行くのもはじめてでした。
鳥取からだと特急やくも、新幹線のぞみ、特急くろしおを乗り継いで約5時間かかります。
やくもは揺れが大きいので疲れてしまうのですが、くろしおは穏やかな特急で車窓からみる和歌山の景色をのんびりみることができました。
山の大きいけどなだらかな感じは山陰の中国山地と似ているなと思いました。
(以前、山梨のあたりの山をみてあまりの急な斜面に驚いたものです)
和歌山城もみてきました。
関ケ原の戦い以前に築城された城なため、松江城とは違った趣でした。
残念ながら2度天守閣が焼失したものの地域の方々の努力で昭和に復元された天守閣が今のものということです。地元の方々にとって和歌山城というシンボルが大事にされてきたことが伝わってきました。
和歌山と言えば梅ということでお土産も梅を推していました。アドベンチャーワールドのパンダも有名で特急くろしおのデザインにパンダが採用されていました。
コロナ禍を経て、今も続くものの徐々に行動が緩和されて、こうしていったことのない街を知ることができるのも講習会や学会に赴く楽しさのひとつだと感じます。
学問しにいくだけでなく地域に触れて、そこから学ぶことも医療人としてだけでなく人間として大事なことだとかんじました。
和歌山城で忍者隊の方が英語で海外の方とコミュニケーションをとっていて、現代忍者はグローバルだなと感じるとともに、海外の方に日本の良さを知ってもらう活動もいいなと思ったものです。
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