↑ 講演中の服部
「鳥取県西部消化器超音波研究会」は私が大学院生の頃には既に存在しており、教授に連れて行ってもらって勉強していた会です。
この会に、今回私は講師として「腹部超音波検査における撮像方法のコツ」のテーマで話をしました。
コツとは言っても、大事なのは基本であり、すなわち
1.呼吸調整
2.体位変換
3.アプローチ方向
4.プローブの操作(持ち方・圧迫・選択)
5.画質調整
にあります。
今回は1~4の話をしました。
プローブの持ち方は普段意識しないことも多く、この会でも質問をしてくださった先生もいて嬉しかったです。
また、質問に食後での超音波検査はどうなのか、膵臓や胆嚢はみえにくいのかというものもありました。
実際のところ、膵臓は胃が内容物に満たされることで疑似的に飲水法のような効果をもたらし尾部へのアプローチがしやすくなる場合があることや、みえにくい部位も1~4を組み合わせれば対応可能なことを回答しました。
胆嚢に関しては「食後胆嚢」にはなるものの、だからこそ層構造がみやすくなるためもし悪性を疑うような腫瘤像が内部にあったとしても壁深達度の判定がしやすくなることを回答しました。
↑ 食後胆嚢 層構造が明瞭化する。
層構造について学びたい方は当HPのお問合せよりご連絡ください。
意外と、慣例として「食後」は検査対象にしないことが一般的になっていますが、食後にどう変化するかを知っていればそれにあわせて検査することも可能だと私は思います。
実際にクリニックで検査を行う場合、痛みなどの有症状の患者も多いです。
その場合は食事の有無関係なく評価します。
また、絶食の状態は実のところ患者負担は大きいものです。薬を飲んでもいいのかな?水はいいのかな?と気を張り詰めてしまします。
胃内視鏡などの検査がある場合は仕方ないですが、腹部エコーはもっと気軽に受けられる検査であることができればと私は思います。
この会は「中国地方限定」で参加ができる会です。
しかし、内容としては「服部」がスライドを作成していますのでこのWEBサイトを通じて発信していければと思っています。
2023.03.20 服部博明
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